カテゴリー「小説」の22件の記事

2014年8月18日

ノベライズ『操』が出ます

8月30日、小説『操 鳴神アキの異界事件簿』が発売されます。

4047292648操 鳴神アキの異界事件簿
元長柾木 糸色
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-08-30

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せんさん作のフリーゲーム『操』のノベライズです。

「プレイしてから読むか、読んでからプレイするか」
なんて昔の映画の宣伝文句みたいに言ってみたいところですが、個人的には(未プレイの方は)ゲームの方を先にプレイしていただけたらなと思います。

「異界」にとりこまれ悪霊の跋扈するようになった学園からの脱出を目指す……という、ジャンルとしてはホラーで、実際怖いんですが、とってもいい物語です。
刹那的なテンションとブラックユーモアが同居した独特の台詞回しが、すごく「今」を感じさせますし、全体としては哀切な青春物語になっていて、とても泣けます。
そこらへん、ぜひ先入観なく体験してほしいなと。もちろん、ゲームならではのホラー演出も、前知識がない方がより楽しめ(怖がれ)ますしね。

自分としては、これがはじめてのノベライズです(アンソロトリビュートはありましたが)。
ただ、はじめて……ではあったものの、登場人物たちはすんなりと自分のなかに入りこんできて、執筆はとても楽しい作業でした。
筆者が楽しんで書いたのと同様に、既存のファンの方、これからプレイする方、小説から入る方、すべての方に楽しんでいただけるのではないかと思います。

なお、イラストは糸色さんが担当されています(ゲームではせんさん)。
その残酷&キュートなイラストは、『操』という作品がもつ危うい魅力を的確に描き出していて、こちらも必見です。

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2014年1月 4日

『ヤクザガール・ミサイルハート』&新年のごあいさつ

明けましておめでとうございます。
元長柾木です。
本年もよろしくおねがいいたします。

さて。
告知してなかったんですが、昨年12月に『ヤクザガール・ミサイルハート』が星海社文庫より刊行されました。

4061389629ヤクザガール・ミサイルハート (星海社文庫)
元長 柾木 なぎみそ
講談社 2013-12-11

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以前ゼータ文庫より出ていたものの再刊です。
基本的に内容は変わっていません。
イラストは新たになぎみそさんに担当していただきました。

ゲラでひさしぶりに読みましたが、おもしろかったです(こなみかん)。
インチキジャパネスク活劇&戦後史再構築みたいなお話でしょうか。

これ、わたくしが今まで書いたもののなかでいちばん趣味的な作品だとおもいます。
趣味的なので、いいのか悪いのかわからなくなっているところがあり、そもそもヤクザのパブリックイメージって、かっこいい?こわい?サイバー?土俗?胸キュン?憎悪の対象?と、今でもちんぷんかんぷんです。

今年もいろいろがんばります。
発表されているものでは、『ギャングスタ・アルカディア』と『星海大戦』の続きですね。
その他も含めて、やりますよ~。

それでは。

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2012年1月12日

『星海大戦』2巻

年が明けてしばらく経ちましたが、あけましておめでとうございます。

まずは、冬コミありがとうございましたー!
あんな本でアレでしたが、夏はちゃんとしたものが作れるといいな!
言うのはタダなので言っときます。
……まあ、受かれば。

そして、今週末、『星海大戦』の第2巻が発売されます。

4061388223星海大戦 2 (星海社FICTIONS)
元長 柾木 moz
講談社 2012-01-13

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木星(ユニオン)と土星(クラスタ)の均衡状態は若き天才軍人・九重有嗣(ここのえありつぐ)の出現によって今まさに破られようとしていた。そのさなか、有嗣の故郷・イアペトゥスで密かに進行するクーデター。ついに決起した造反勢力の間隙を縫い、有嗣に接近する謎の軍師・アーダルシュ・ライと、擾乱の渦中に叩きつけられた有嗣が執る反撃の一手は―!?

渾身の力で元長柾木が星海社SFムーブメントを牽引する、これぞスペースオペラ! 待望の第二弾。

というわけで、舞台を宇宙から地上に移して、青二才たちの物語は続きます。
故国イアペトゥスでの騒乱が、大国タイタンの策謀が、特異な婚約者との関係が、そして理想主義者アーダルシュ・ライとの出逢いが、有嗣にもたらすものは――!? という、第2巻です。

早いところではもう店頭に並んでたりするみたいですが、ふつうに書店に行き渡るのは15日くらいになるのかな……とのことです。
表紙のライさんはじめmozさんのイラストもますますかっこいいので、ぜひとも手にとってご覧ください。

エロゲ『猫撫ディストーションExodus』ももうすぐ出るよ!
これについてはまた告知しますけど、ひとまずバナーだけ貼っておきます。
予約してくれるととてもうれしいです☆

そう、予約だ!

※18禁!
WHITESOFT『猫撫ディストーションExodus』応援中!

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2011年4月12日

『星海大戦』

4061388037星海大戦 (星海社FICTIONS)
元長 柾木 moz
講談社 2011-04-15

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ウェブサイト「最前線」連載の『星海大戦』が、このたび本になります。
光栄なことに、新レーベル「星海社FICTIONS」の創刊ラインナップに加えていただきました。
「星海社って何?」という方は、このへんをご参照ください。簡単にいうと、その筋では有名な編集者である太田克史さんが副社長およびイデオローグを務める、講談社100%出資の新しい出版社です(あまり説明になってない?)。
早くて4月14日夕方、おおむね15~16日には店頭に並ぶかと思われます。
ちょっと大きいB6サイズで、手にとって開いてみた感触もとてもリッチです。

男と男と男の誇りと天才が、星の海を舞台にぶつかり合う!!

突如現れた謎の存在、《敵》に地球圏を奪われた人類は木星と土星に分かれ、なかば儀式化した戦争状態を続けていた――九重有嗣、クラウディオ・チェルヴォ、マクシミリアン・ルメルシェ、彼ら三人の若き天才軍人が現れるまでは……。
元長柾木が渾身の力で新時代を切り開く、これぞスペースオペラ。星海社SFムーブメントの火蓋は、今まさに切って落とされた。

以上、宣伝文の引用ですが、そんな物語です。
SFとかスペースオペラとかいう言葉が踊っています。ええ、そのとおり、SFでありスペースオペラです。

「SF……ええと、宇宙? 未来? ロボット?」

そう、そんな感じです。ロボットは出てきませんが、それくらいの認識でOKです。
難しい予備知識とかいりませんので、構えずに男たちの魂の角逐の物語を堪能していただければと思います。
mozさんが描く、流麗で気高く官能的な男たちのイラストも必見です。

あ、そうそう、流行に敏感な方へ。
今さらSFとお思いですか? 違います、今SFなのです。
それとも後追いと感じますか? 違います、今やっと始まるのです。

SFは、空想に触れてみたいすべての人のための物語です。
そして物語は、いつもあなたに寄り添っています。

2ヶ月ほど前にTwitterで以下のようなことをつぶやきました。

思いとかは別に届かなくてもいいし、そんなふうに考えるのは傲慢だけど、モノは届けたくあります。モノさえ届けば、それが流通した径路は未来への道になります。と、そんなことを思う最近であります。less than a minute ago via P3:PeraPeraPrv

そういう気持ちで、この本を作りました。

ちなみに、『星海大戦』は「最前線」にて連載中です。
本の続きとなる連載第11回も、近日中に掲載される予定です。

元長柾木『星海大戦』 Illustration/moz | 最前線

こっそりちょっとだけ言い添えておきますと、これは渾身のユートピア小説であったりもします。

B003XF2TAI猫撫ディストーション
ホワイトソフト 2011-02-25

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それから『猫撫ディストーション』(※18禁)が発売されて、ひと月半ほどが経ちました。
おかげさまで多くの方に楽しんでいただいているようで、嬉しいかぎりです。
ありがとうございますー。ふぁき。

それではー。

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2010年9月24日

『星海大戦』、「おふろ、かして」

小説告知2点です。

まず新会社・星海社によるウェブサイト『最前線』において連載小説『星海大戦』を始めました。

最前線 - フィクション・コミック・Webエンタテイメント
http://sai-zen-sen.jp/

何とスペースオペラであります。しかも新会社の名前を冠しております。よろしく。
始まったばかりで多くを語ることはいたしませんが、いろいろと挑戦的なことをやっております。といっても読者の方には関係のないことでありますので、まあ、とても意気込んで取り組んでおります、くらいに受け取ってください。
そのかわりに、同サイトによる解説文を引用しておきます。

『最前線』は才能のライブステージです。それは入場料無料の才能のライブフェスティバルのようなものだと思って下さい。フィクション、コミック、ウェブエンタテインメントの三つが『最前線』のメインフィールドで、ステージに登場するクリエイターたちは『最前線』でのライブを通じて読者のあなたとコミュニケーションし、作品をさらなる高みへと導いていきます。
最前線とは

そしてもう1つ、角川書店より新創刊の雑誌『ノベルアクト』に短編小説「おふろ、かして」が掲載されております。

4048741071カドカワキャラクターズ ノベルアクト1
神永 学 吉野 匠 滝本 竜彦 他
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-09-23

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本格おふろ小説であります。
このときの打ち合わせは、何だか異様な盛り上がりを見せました。
打ち合わせの場だけで大枠が組み上がっていったという、個人的には珍しい経験でありました。

この『ノベルアクト』、わたくしの実質的な最初の担当編集者であるK氏の1人編集による雑誌であり、いろいろとこの人のカラーが出ていると思います。
小説読者としてこの世でいちばん信用している人の1人です。
短い編集後記を読んだだけで涙が出てきます。

こちらもいろいろと挑戦的な(以下略)のでよろしくお願いいたします。

さて。
このブログで書いても意味のないことなんですが、『最前線』にせよ『ノベルアクト』にせよ、元長柾木という名前なんて聞いたこともない人に手にとって欲しいと思います。
どこにいるのかわからない、しかし確実に存在する誰かの想いに寄り添ったものになっていると確信しております。

期せずして同時期に世に出たこのような企画に関わることができてとても幸福であります。
……って、すべてが終わった後みたいな物言いになりましたけど、これから始まるのでありますよ!
なのでよろしく!

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2010年9月 6日

Twi対談、『セカンドノベル』、あとついでに『ヤクザガール』について

Twitterなどに慣れるとブログの書き方とかすっかり忘れてしまいます、元長柾木です。
人間どんどん怠惰になっていくものですね、本当に。このココログのインタフェースが、その、あんまり使いやすくないというのもあるのですが……。
とりあえず、ちゃんと生きてますよということで、右にTwitterのブログパーツなど貼ってみました。

さて、きたる9月10日(金)22時から、星海社の太田克史さんとTwitterで対談イベント「Twi対談」を行います。
これは、星海社のサイト「最前線」プレオープンに向けての、9月7日から7夜にわたってのイベントで、わたくし「第4夜」の第2部の登場となります。
いろんなすごい人が太田さんと対談するイベントです。ええと……詳細は星海社のTwitterアカウントを参照してください
いやそもそも星海社って何だ、という方は、星海社のサイトの方をご覧ください。

追記
「Twi対談」詳細については、星海社サイトに告知が出たので、以下を参照してください。
http://www.seikaisha.co.jp/information/2010/09/06-twitter-taidan.html

それからちょっと前のことになりますが、PSPソフト『セカンドノベル』が発売されております。
作中作(短編小説)のなかの1編を担当させていただいております。

B003KYSQFOセカンドノベル ~彼女の夏、15分の記憶~
日本一ソフトウェア 2010-07-29

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『ノベルアクト』とか『猫撫ディストーション』については、また後日……。

そういえば。
『ヤクザガール』というロシア映画が制作されてまして、日本人の女の子がそれに主演してるというのが最近ニュースになったおかげで、「ヤクザガール」という検索でやたら人がやってくるようになってます。
しかし当然といいますか、当方の小説とかマンガとかとは関係ありませんです。

↓まあ、こんなの見るとひょっとして関係あるんじゃないかという気がしてきたりしますが(笑)。
http://www.yakudza-film.ru/

それでは。

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2010年2月11日

『ゼロ年代SF傑作選』

4150309868ゼロ年代SF傑作選 (ハヤカワ文庫 JA エ 2-1)
S-Fマガジン編集部
早川書房 2010-02-10

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『ゼロ年代SF傑作選』(ハヤカワ文庫JA)が発売されました。以前『S-Fマガジン』に掲載された短篇「デイドリーム、鳥のように」が収録されています。その他、秋山瑞人、冲方丁、海猫沢めろん、桜坂洋、新城カズマ、西島大介、長谷敏司の各氏の作品が読めるお得な1冊になっていますので、ぜひお手元にどうぞ。

しかし久しぶりにこの原稿を読んで、身もだえするかと思いきや、2003年の時点でここまで見通していたのか、えらいぞ、自分! と感動してしまいました。完全に自画自賛なんですが、しかし00年代後半から現在に至るまでに立ち現れた(そしてこれから立ち現れるであろう)種々の問題を結構明確に予測しているような気がします。まあ、何となく。ひいき目には。

……とかいうのはともかくとして、『全死大戦』にも登場する虚木藍が準主役の作品でもありますので、そういう方面でも興味があればぜひ。
帯にちっちゃく書いてる、

いい10年だったなう
が目印です。

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2009年11月21日

『全死大戦』1巻&2巻

11月25日に角川文庫より『全死大戦1 サイレント・プロローグ』及び『全死大戦2 少女覚醒』が発売されます。

4043943253全死大戦(1) サイレント・プロローグ (角川文庫)
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-11-25

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4043943261全死大戦(2) 少女覚醒 (角川文庫)
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-11-25

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1巻は『飛鳥井全死は間違えない』に、2巻は『荻浦嬢瑠璃は敗北しない』に、それぞれ加筆修正を施した上、タイトルを改めたものです。いわゆる文庫化というやつで、そういう意味では大きな流れとしては変わっていないのですが、シリーズの開幕にふさわしいものとなるよう、ちょこちょこと手を入れています。

冷戦もとっくの昔に終わってしまった今この時代、1989年に生まれた人が成人しようかというこの2009年の終わりに、恥ずかしげもなく光と闇の最終戦争を真顔でやります。
もちろん「今」やるのですから、古い想像力を引っ張り出してくるわけにはいきません。もうすぐ訪れる10年代と、我々が現に生きている21世紀と、そしてきたるべき22世紀のための光と闇の戦い2.0を、アクチュアルな想像力でもって描き出したいと思います。

あと「思い込みの激しい人萌え小説」としてもお読みいただけます。

イラストはBUNBUNさんに担当していただきました。新たに麦子とかビジュアル化されてほーとかへーとかにやにやしてしまいました。

ともあれ、「シリーズの開幕」です。そのまま閉幕してしまわないようによろしくお願いします。
皆さまお誘い合わせの上、お楽しみ下さい。

そういえば『幻魔大戦』のブルーレイも出ますしね!

Twitter始めてます。
http://twitter.com/motonaga_masaki

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2009年11月 7日

『神林長平トリビュート』

ご無沙汰であります。

いつの間にか発売日を過ぎてしまいましたが、『神林長平トリビュート』が発売されました。
八人の作家が八つの神林作品のテーマを独自に展開して書き下ろした、トリビュートアンソロジーです。

4152090839神林長平トリビュート
早川書房編集部
早川書房 2009-11

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内容については……早川書房のサイトに商品ページがありますが、同書でも各編の解説を担当された前島さんによるTwitterでの紹介が参考になるので勝手にリンクしておきます。

・桜坂洋「狐と踊れ」 
・辻村深月「七胴落とし」 
・仁木稔「完璧な涙」 
・円城塔「死して咲く花、実のある夢」 
・森深紅「魂の駆動体」 
・虚淵玄「敵は海賊」 
・元長柾木「我語りて世界あり」 
・海猫沢めろん「言葉使い師」 
(目次順、敬称略)

神林氏による序文もかっこいいので是非。

『全死大戦』1・2も出ますが、これについてはまた後日。

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2008年3月28日

荻浦嬢瑠璃は敗北しない

店頭に並ぶ時期に前後はあったようですが、『荻浦嬢瑠璃は敗北しない』、ついに発売されました。『飛鳥井全死は間違えない』より2年半くらい、初版部数少し増えてのお目見えであります。
紹介ページ作りました(前のデザイン流用ですけど……)。

『飛鳥井全死は間違えない』の姉妹編とも続編とも外伝とも番外編とも言えるような本ですが(『飛鳥井~』に出てきた荻浦嬢瑠璃が主役です)、「あとがき」にも書いた通り、『飛鳥井全死は間違えない2』と銘打っている訳でもないので、これ単独でもお読み頂けるように設計しております(角川のサイトでは「続編」って言っちゃってますが)。もちろん、『飛鳥井~』の方も参照して頂けると作者としてはとても嬉しいです。

実は第一稿が上がってから半年くらいは経っています。その分、期間を置いてゲラを見る機会がありました。何度か読み返してみて、これはかなりの名作ではないか、とその度ごとに思いました(傑作だ、と言わないのは謙遜です)。著者自らが言うのも何ですが、ほんとにそう思ったのだから仕方がないです。

荻浦嬢瑠璃は敗北しない荻浦嬢瑠璃は敗北しない
元長 柾木


Amazonで詳しく見る
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Amazonにまだ書影出てないのが寂しいですね。良い表紙なのに。

『飛鳥井~』もそうですが、この本が何らかの「希望」になることを願っております。

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